北朝鮮はトランプ米大統領のミサイル防衛構想「ゴールデンドーム」を厳しく非難した。同構想は北朝鮮を含む敵対国からの脅威に対抗することを目的としている。

北朝鮮国営の朝鮮中央通信(KCNA)が27日に報じたところによると、北朝鮮外務省傘下の研究機関の文書で、同構想について「米国の一極支配戦略を支える宇宙核戦争のシナリオ」だと批判。「独善と傲慢(ごうまん)、横暴かつ恣意(しい)的な行為の極み」とし、米政府は「宇宙を制する者が未来の戦争に勝利すると主張し、宇宙の軍事化を執拗(しつよう)に推し進めてきた」と非難した。

トランプ氏は20日、弾道ミサイルや極超音速兵器、先進型巡航ミサイルなどの脅威から米国を守る同構想を自身の任期終了までに「完全運用可能」にすると表明。ただ、宇宙配備型迎撃機などミサイル防衛システムに関しては、技術面で多くが未検証の段階にあるだけに、トランプ氏の構想は野心的な目標となっている。

「ゴールデンドーム」構想を巡り、北朝鮮は中国と足並みをそろえている。中国外務省の毛寧報道官は先に、同構想は「宇宙の平和利用という原則に反する」とし、軍拡競争を招くと警告した。

原題:North Korea Says Trump’s Golden Dome Risks ‘Space Nuclear War’(抜粋)

--取材協力:Shinhye Kang.

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