米国の関税収入が5月に223億ドル(約3兆1750億円)以上に達したことが、米財務省のデータで明らかになった。金額ベースで見た場合、月間の過去最高額となる。

財務省が23日に公表したデータによると、そのうち輸入時点で支払われる日次の関税収入も5月、過去最高の165億ドルとなった。同収入にはトランプ米大統領の新たな一律関税が初めて完全に反映されている。また、輸入業者の約3分の2は月ごとの関税を翌月に一括納付しており、4月に米港湾に到着した輸入品の一括納付期限は5月21日だった。この月次納付分と合わせて、同省には関税やその他物品税として少なくとも223億ドルが納付されることになる。

ただ、現在の関税率が維持されたとしても、トランプ氏が掲げる「1日当たり20億ドルの関税収入」という目標には届かない見通しだ。トランプ氏は先週下院を通過した過去最大規模の減税法案の財源の一つとして関税収入に期待している。

 

トランプ氏の関税政策は流動的だ。23日に、欧州連合(EU)からの輸入品に6月1日から50%の関税を課す考えを示したが、25日に欧州委員会のフォンデアライエン委員長との電話会談後、7月9日まで期限を延長すると表明した。またアップルや韓国のサムスン電子を含む全ての携帯電話メーカーに対し、米国内で製造されていない製品には25%の関税を賦課するとも警告している。

現在徴収されている新たな関税は主に、一律の基本税率10%と鉄鋼・アルミニウム関税25%、自動車関税25%の三つとなっている。

原題:US Importers Pay Record $16.5 Billion as April Tariff Bill Lands(抜粋)

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