26日のアジア外為市場で、フィリピン・ペソが対ドルで約2年ぶりの高値を付けた。ドルと原油価格の下落が追い風となった。

ペソは0.1%上昇し1ドル=55.20ペソと、2023年8月以来の高値を記録。米財政懸念を受けたドル安進行が背景。また、原油価格の下落が経常収支の赤字縮小につながるとの見方も支援材料となっている。

フィリピン中央銀行は今月、ペソ高を抑制するための市場介入を行う可能性は低いとの見方を示していた。またマルコス大統領が23日、内閣改造でレクト財務相を含む経済チームを留任させたことから、政策の継続性に関する安心感も広がった。

ただし、経済成長への懸念は依然としてペソの重しとなっている。1-3月(第1四半期)の国内総生産(GDP)成長率は5.4%にとどまり、エコノミスト予想を下回った。これは米国による関税措置以前から同国経済が直面していた課題を浮き彫りにしている。

原題:Philippine Peso Gains to Strongest Since 2023 on Dollar, Oil(抜粋)

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