米ウォルマートは、コスト削減や経済の不確実性への対応を目的として、本社を含む各拠点で人員削減を進めている。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

世界最大の小売業者である同社はグローバルテクノロジーチームの一部の職務を削減しており、影響を受ける従業員は1500人未満となる。公に発言する権限のないことを理由に関係者が匿名で語った。

今回の変更は意思決定を速め、業務の複雑さを軽減することが目的。一部役職を削減する一方、新たなポジションも設けるという。

最高技術責任者(CTO)のスレシュ・クマール氏と米国部門の最高経営責任者(CEO)のジョン・ファーナー氏がメモに書いた内容を、ブルームバーグ・ニュースが確認した。

メモによれば、同社は迅速さと適応力を高めるためテクノロジーチームの体制を簡素化しており、米国部門での人員の変更も効率化を目指したものという。

ウォルマートの広報担当者は、今回の変更は同社の成長戦略を反映したもので関税とは無関係だとし、それ以上のコメントは控えた。

同社は2月にも一部の職務を削減し、従業員にアーカンソー、カリフォルニア両州の中央オフィスに移るよう求めていた。同社は米国内で約160万人の従業員を抱える国内最大の民間雇用主。

ウォルマートはここ数四半期、競合他社を上回る業績を上げてきたが、関税引き上げを受け値上げする可能性を示した。

原題:Walmart Eliminates About 1,500 Jobs on Its Technology Team (3)(抜粋)

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