21日の債券相場は下落。20年国債入札が記録的な不調となり超長期債の需給不安が強い中、米国で財政懸念から長期金利が上昇した流れを引き継ぎ、売りが優勢だ。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤原和也債券ストラテジストは、米金利上昇に反応して先物や長期債に売りが出ていると述べた。江藤拓農相の辞任で石破茂政権の基盤の弱さが意識され、財政悪化が連想されやすいとも指摘した。「超長期債の金利水準は過去最高を更新してチャートの節目がなく、落ち着きどころが分からない」と言う。

三井住友トラスト・アセットマネジメントの稲留克俊シニアストラテジストは、野党の財政拡張要求を石破首相が食い止めているが、支持率低下で不安があり、債券相場の上値は重いと話していた。

日本銀行は21日、機関投資家などの実務担当者との債券市場参加者会合を開く。6月の金融政策決定会合で行う国債買い入れ減額計画の中間評価に向け、市場の動向や機能度を含めて点検し、計画修正の是非や来年4月以降の方針を議論する。

20日に行われた銀行と証券会社との会合では来年度以降の方針について、市場関係者から毎四半期4000億円となっている現在の減額ペースの加速、維持、減速を求める幅広い意見が寄せられた。

 

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