トランプ米大統領は16日、インドが米国製品に課す関税の100%削減を提案したと述べる一方、同国との貿易合意を急がない姿勢を示した。

トランプ大統領はFOXニュースとのインタビューで、米国製品の輸出を妨げる障壁の削減を求める国として、インドを例に挙げ、「彼らはビジネスを行うことをほぼ不可能にしている。インドが米国への関税を100%削減する用意があると知っているか」と語った。

インドとの間でどの程度合意に近づいているかについて、トランプ氏は曖昧なシグナルを発した。「それは間もなく実現する。私は急いでいない。誰もがわれわれと取引したがっている。だが誰とでも取引するつもりはない」と発言した。

トランプ政権は貿易相手国・地域に課す上乗せ関税を90日間停止したが、7月に期限を迎える。大統領の今回の発言は、それまでに一部の国・地域と貿易合意をまとめるつもりはあるが、多くの国への関税率を米国が一方的に決める可能性をあらためて示唆するものだ。

トランプ大統領はこの日、貿易相手国・地域に課す新たな輸入税率を「今後2-3週間で」設定するつもりだと明らかにしていた。

マンパワーなどが不足する状況で、上乗せ関税の対象となる全ての国・地域と同時に交渉を進めることは不可能であり、トランプ政権はインドを含む一部の国・地域との貿易協議を優先している。

トランプ氏はさらに、習近平国家主席と外交・経済問題について協議するため中国を訪問する意思があることを明らかにした。

訪中して習氏と会いたいかとの質問に対し、「もちろんだ」と答え、米中関係は「重要だ」と付け加えた。

トランプ大統領と中国の習近平国家主席(右)

原題:Trump Says India Offered to Cut US Tariffs But He’s in No Rush、Trump Says He’s Willing to Travel to China for Xi Meeting(抜粋)

(訪中の可能性に関する発言を追加して更新します)

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