(ブルームバーグ):米アップルは複合現実(MR)ヘッドセット「Vision Pro」向けに、ユーザーが視線でコンテンツをスクロールする機能を開発中だ。新たなインターフェースの導入により製品の価値向上を図る。
事情に詳しい複数の関係者によれば、この視線スクロール機能はVision Proの次期基本ソフト(OS)「visionOS 3」に含まれており、現在テストが進められている。Vision Proにはすでに、ユーザーが見たい対象に視線を向けて、ピンチ(指でつまむ)動作で選択する機能が搭載されている。
アップルはこの次期OSを来月9-13日に開催する世界開発者会議(WWDC)で発表する予定。
同イベントではvisionOSのほか、iOSとiPadOS、macOSの大幅なアップグレードも披露される見通しで、各プラットフォームの操作体験の統一感を強める変更も加えられる。
アップルの広報担当者はこの件に関するコメントを控えた。

視線スクロール機能は、Vision Proに標準搭載されている全てのアプリで利用可能となる見込みで、アップルはサードパーティー開発者も実装できるよう準備を進めている。Vision Proは商業的な成功には至っていないものの、アップルは既存ユーザーの体験向上に加え、基盤技術のアピールを目指し新たな機能の追加を続けている。
過去には韓国サムスン電子が自社スマートフォンに視線スクロール機能を導入したことがあるが、消費者には定着しなかった。
原題:Apple Plans to Add Eye-Scrolling Feature to Vision Pro Headset(抜粋)
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