(ブルームバーグ):サウジアラビアの病院運営会社スペシャライズド・メディカル・カンパニー(SMC)が計画している5億ドル(約730億円)規模の新規株式公開(IPO)は、機関投資家向けブックビルディング(需要申告)開始後の数時間で売却予定の全株式に対する需要を集めたことが分かった。
11日の発表資料によると、同社は発行済株式総数の30%に当たる7500万株を1株24-25リヤル(約930円-970円)で売却する予定。
ブルームバーグ・ニュースが確認した取引条件によれば、この価格帯全体で需要が売却分を上回った。
ブックビルディングは5月15日まで実施される。価格レンジ上限での評価額は17億ドル弱となる。
米国の貿易政策に伴い市場のボラティリティー(変動率)が高まる中でも、一部の中東企業はIPOの計画を進めている。
サウジの格安航空会社フライナスは、湾岸諸国の航空会社として約20年ぶりとなるIPOで、約10億ドルを調達する可能性がある。テクノロジー企業エジャダ・システムズもIPOの準備を推進しているとブルームバーグ・ニュースは報じている。
人口の増加と寿命の長期化が見込まれる中、医療分野は同国のムハンマド・ビン・サルマン皇太子が主導する経済改革「ビジョン2030」の重要な柱の一つとされている。
原題:Saudi Hospital Operator’s $500 Million IPO Sells Out in Hours(抜粋)
--取材協力:Omar Tamo.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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