北朝鮮メディアは、金正恩総書記の中国訪問を記録した映像を公開しました。これまでにない異例の早さでの公開で、韓国メディアは「国際社会で尊重される人物であることを強調する意図がある」と分析しています。

金正恩総書記が乗った列車が北京駅に到着すると、多くの子どもたちが中国と北朝鮮の国旗を振りながら熱烈に歓迎しています。

朝鮮中央テレビ
「出迎えた中国の指導者たちは、金正恩同志を熱烈に歓迎しました」

北朝鮮の朝鮮中央テレビはきょう正午過ぎ、金正恩総書記が今月3日に中国で行われた抗日戦争勝利80年の記念式典に出席した様子をおよそ50分間にわたって放送しました。

映像は金総書記が専用列車で首都・平壌を出発する場面からはじまり、中国での軍事パレードや習近平国家主席とロシア・プーチン大統領との会談など、主な日程を詳しく紹介しています。

今回の記録映画には、金総書記に同行した娘も登場。北京に到着した際や帰国の列車内で窓の外を見ている様子に加え、金総書記が中国にある北朝鮮大使館を訪れた際に、娘がすぐ後ろを歩く姿が映し出されています。

また、朝鮮中央テレビは、今回の訪中において中国側が「特別な礼遇」を提供したとしていて、金総書記の移動時に北京の道路が完全に封鎖された映像を放送しています。

こうした映像は、金総書記の帰国からわずか1日という、これまでにない「異例の早さ」での公開になっていて、韓国メディアは「金総書記が国際社会で尊重される人物であることを北朝鮮の住民たちに強調する意図がある」と分析しています。