インド政府は、パキスタン領内の「テロリストの拠点」に対して軍事攻撃を実施したと発表した。先月カシミール地方で発生した観光客への無差別銃撃事件に対する報復とみられている。

発表によると、攻撃対象にパキスタン軍の施設は含まれていない。

インドとパキスタンの関係は、今回の襲撃事件を契機に急速に悪化している。インドのモディ政権は事件を「テロ行為」と位置づけ、パキスタンが関与したと主張。関係者に報復措置を取る姿勢を示していた。一方、パキスタンは一連の攻撃への関与を否定し、インドが軍事行動を取った場合は報復する構えを示している。

インド国防省は声明で、パキスタンおよびパキスタン占領下のジャンムー・カシミールにある9カ所を標的としたと発表。今回の作戦について「焦点を絞った慎重かつエスカレーションを避ける性質のものだ」と説明した。

同発表を受け、インドの株式指標であるNSEニフティ50指数の先物は1.4%下落。同指数は6日に0.3%安で取引を終了していた。またインド・ルピーのノンデリバラブル・フォワード(NDF)ではルピーの弱含みが示唆されている。

インドによる軍事攻撃について、トランプ米大統領はホワイトハウスでのイベントで記者からの質問に対し「遺憾だ」と応じ、早期の終結を望むと語った。

原題:India Hits ‘Terrorist Camps’ in Pakistan After Kashmir Attack、Trump Says He Hopes India-Pakistan Conflict Ends Quickly(抜粋)

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