フランスの高級品ブランドグループ、LVMHモエヘネシー・ルイヴィトンのワイン・スピリッツ部門、モエヘネシーは2019年の水準まで人員を減らす方針だ。米国での需要低迷に加え、中国による欧州連合(EU)産コニャックへの関税引き上げが影響した。

フランスのニュースメディア、ラ・レットルによると、モエヘネシーのジャンジャック・ギオニー最高経営責任者(CEO)が従業員に方針を伝えた。年間売上高に見合う人員の調整を進めるという。

モエヘネシーの広報担当はブルームバーグ・ニュースに配布した資料で報道内容を確認し、「基本的に自然減と補充を行わないことで」削減を実現すると説明した。それ以上の詳細には言及していない。

ギオニー氏の社内動画の発言をラ・レットルが引用したところでは、主に自然減と異動により、現在9400人の従業員を約1200人減らす。

ギオニー氏は動画で、トランプ米政権が打ち出した関税措置の影響で不確実性が増していると語った。LVMH創業者ベルナール・アルノー氏の子息、アレクサンドル・アルノー氏も動画で姿を見せた。

中国から輸入する電気自動車(EV)にEUが発動した追加関税への報復として、中国はダンピング慣行を理由にEU産コニャックに課す輸入関税を昨年引き上げた。コニャックメーカーは昨年12月以降、中国国内の免税店で販売できなくなっている。

原題:Moët Hennessy to Shrink Its Workforce to Pre-Covid Levels (1)(抜粋)

--取材協力:Fiona Rutherford.

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