(ブルームバーグ):25日の債券相場は下落。日米財務相会談を受けて円安・株高となる中、債券には売りが先行した。朝方発表された東京都区部消費者物価指数(CPI)が予想から上振れたことも、売りにつながっている。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券の藤原和也債券ストラテジストは、リスクオンの流れで債券相場の上値は重く、来週に日本銀行の金融政策決定会合を控えて「買いは手がけにくい」と述べた。東京CPIは全体的な内容も強く、債券の売り材料になったと述べた。
全国の物価の先行指標となる東京都区部CPIは生鮮食品を除くコア指数が4月に前年比3.4%上昇と3月から伸びが加速し、市場予想(3.2%上昇)を上回った。
日銀は25日午前の金融調節で、定例の国債買い入れオペ実施を通知した。対象は残存期間3年超5年以下、5年超10年以下、10年超25年以下、物価連動債で、買い入れ額はいずれも前回オペから据え置いた。
東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、米国の中国に対する関税策は引き下げの方向とされており、リスクオンの流れで債券相場は軟調と指摘。日米財務相会談で為替の水準や目標への言及が特段なかったことから「国内では円安、株高の動きが強まり、債券相場の重しになる」と述べた。

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