（ブルームバーグ）：23日の欧州債券市場は、ドイツ国債を中心に広く売られ、イールドカーブがベア・フラット化した。トランプ米大統領が、中国との通商協定締結に前向きな姿勢や、米連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）のパウエル議長を解任しない意向を示したことで、市場に安心感が広がり、短期金融市場で欧州中央銀行（ＥＣＢ）の利下げ見通しが縮小した。

短期金融市場は、2025年末までのＥＣＢの利下げ幅を計約62ベーシスポイント（ｂｐ、１ｂｐ＝0.01％）と見込んでいる。22日時点では70ｂｐだった。米紙ウォール・ストリート・ジャーナル（ＷＳＪ）が、米国の対中関税が場合によっては半分以上引き下げられる可能性があると報じたことで、利下げ観測の後退が加速した。

英債務管理庁（ＤＭＯ）が英国債の売却計画をさらに減らしたことで、英長期債が買われ、英短期債や他の欧州債とは異なる動きとなった。

一方、株価は上昇した。ストックス欧州600指数は1.8％増と２日連続で上昇し、取引を終えた。14日に2.7％上昇して以来の上げ幅だった。

独ソフトウエア会社ＳＡＰが、１－３月期（第１四半期）の業績が市場予想を上回ったことで10.６％高と６年ぶりの大幅高となり、上昇相場をリードした。食品や医薬品の分析を手掛ける仏ユーロフィン・シオンティフィックが12％高と、最も上昇した。

4月23日の欧州マーケット概観（表はロンドン午後６時現在）

原題：Bunds Fall in Risk-On Trade; Long Gilts Rally: End-of-Day Curves、Stoxx 600 Index Rises 1.8%; SAP Leads Advance（原題）

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