株式相場が売りを浴び市場が大きく変動する中でも、リスクの高いレバレッジ型上場投資信託(ETF)は個人投資家の間で人気を維持している。

シティ・グローバル・マーケッツによれば、資産規模上位のレバレッジ型ETF50本の発行済口数が、トランプ米大統領が上乗せ関税を発表した2日以降、20%増加している。

この間、世界の貿易を巡る懸念でS&P500種株価指数は一時弱気相場入り寸前まで下げ、ナスダック100指数の年初来下落率は13%に達した。

こうした相場急落時の資金流入は、押し目買い狙いの投資家がレバレッジ型ETFの活用に積極的になっている状況を浮き彫りにしている。

レバレッジ型ETFは利益を増幅させる一方、トレードが裏目に出た場合に保有者は壊滅的な損失を被る恐れもある。

ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)によれば、価格が上昇すると利益が出るロング型のETFに先週66億ドル(約9400億円)が流入したのに対し、価格下落を見込むETFからは6億7400万ドルが流出した。

マニュライフ・ジョン・ハンコック・インベストメンツの共同最高投資ストラテジスト、エミリー・ローランド氏は「個人投資家の大半は依然として強気だ」と指摘。「突然、米国株市場がセール状態になったとの見方が出ている」と話した。

レバレッジ型ファンドなどのデリバティブ(金融派生商品)を活用するETFの市場は、2019年に米規制当局が新ファンド立ち上げに関連する制約を緩和して以来急成長しており、個人投資家中心に人気を集めている。

 

原題:Day Traders Refuse to Give Up Favorite Obsession: Levered Funds(抜粋)

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