フランスの化粧品メーカー、ロレアルが17日発表した1-3月(第1四半期)決算では、売上高が底堅い伸びを示した。高級メーク用品や香水への力強い需要が追い風となった。

発表資料によると、1-3月期の売上高は比較可能なベースで前年同期比3.5%増。アナリスト予想は1.3%増だった。いわゆる「高級品部門」の売上高は5.8%増と、4事業部門の中で最も好調だった。

決算発表を受け、17日の米株式市場でロレアルの米国預託証券(ADR)は一時7.7%高を付けた。仏市場の同社株は年初来で横ばい。

同社によると、イヴ・サンローランの「リブレ」やヴァレンティノの「ボーンインローマ」など、高級品部門の香水ラインが2桁台の伸びを記録した。一方、北米では、より安価な化粧品の需要低迷が響き、業績が予想を下回った。

ニコラ・イエロニムス最高経営責任者(CEO)は発表資料で、米国は「予想より厳しい状況だったが、中国は予想をやや上回った」と指摘。今年通期について、増収・増益目標は維持したものの、ビューティー市場全体の伸びは2月に示した予想レンジ(4-4.5%)の下限となる可能性を示唆した。

イエロニムス氏は、ロレアルは関税対策として米国で複数のブランドの在庫を積み増しているとしたほか、同国に一部の生産を移転する可能性があると説明。関税の影響を相殺するため値上げに踏み切ることもあり得ると付け加えた。

原題:L’Oreal Sales Climb on Demand for Pricey Perfume, Make-Up (2)(抜粋)

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