米消費者のセンチメントは4月に、約3年ぶりの低水準に落ち込んだ。一方でインフレ期待は短期・長期共に数十年ぶりの高水準に急上昇した。関税を巡る懸念の高まりが背景にある。

消費者マインド指数は過去2番目に低い数字となった。過去最低は2022年6月に付けた50。

今回のミシガン大による調査の結果は、3月25日から4月8日に実施されたインタビューに基づいており、トランプ米大統領が多くの貿易相手国に対する上乗せ関税の発動を90日間停止すると発表した4月9日より前となる。中国に対する関税は145%に引き上げられている。

 

パンセオン・マクロエコノミクスのサム・トゥームズ氏はリポートで、「消費者の心理は不安から、ぼうぜん自失状態へと悪化している」と指摘した。

労働市場の見通しに関しても消費者は悲観的な見方を強めた。今回の調査では、向こう1年に失業が増加すると予想した消費者の割合は2009年以来最大となった。所得の見通しも悪化した。

ミシガン大の消費者調査ディレクター、ジョアン・シュー氏は「失業に対する予想はここ数カ月に急激に悪化している。ただ消費者自身がレイオフや所得喪失の影響を受けると考えなければ、支出の抑制にはつながらない可能性もある」としつつ、「憂慮すべきことに、消費者は現在、自分が影響を受けるとの不安を抱いている」と述べた。

ブルームバーグ・エコノミクスのエコノミスト、イライザ・ウィンガー氏は、「関税による物価への影響がより明確になるまで、消費者の強い不安感は続くだろう。これまで需要をけん引してきた高所得者層も悲観的な見方を強めており、支出に対してより慎重になる可能性がある」と分析した。

ミシガン大によれば、消費者の約3分の2はインタビュー中に自発的に関税に言及した。1月末以降、消費者マインド指数は21ポイント近く下げている。

現況指数は56.5(前月63.8)に低下。期待指数は47.2に下げ、1980年以来の低水準となった。家計状況の見通しは過去最低を更新した。

統計の詳細は表をご覧ください。

原題:US Consumer Sentiment Extends Plunge as Price Expectations Soar(抜粋)

(統計の情報やエコノミストの見方を追加し、更新します)

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