(ブルームバーグ):米国の貿易相手国に対するトランプ米大統領の関税賦課を受け、米国株の値動きが暗号資産(仮想通貨)ビットコインより大きくなっている。これまでのボラティリティー傾向と逆の珍しい状況だ。
ビットコインの変動は株価を上回ることが多いが、こうした長期的な相関関係に変化が生じていることがうかがえる。米主要株価指数を構成する企業の多くと異なり、デジタルトークンは関税の影響をほぼ受けない。
市場ウオッチャーによると、暗号資産に有利な米国の規制整備や低めのレバレッジが、ビットコインの堅調さに寄与している。

K33の調査部門責任者ベトル・ルンデ氏は「今週最大の快挙はビットコインがさほど落ち込まなかったことだ」と述べ、「4月2日の関税発表以降、ビットコインは株価指数に対して堅調だ。この6日間にリスク回避志向が強まったことを踏まえると、極めて異例だ」と指摘した。
プライムブローカーのファルコンXで市場共同責任者を務めるラビ・ドシ氏によれば、「ビットコインはここ1カ月、極めて激しい売りを複数回経験したが、その後は2日に向けレバレッジが抑えられたこともあり、株式市場との関連では良好なパフォーマンスを示した」という。

原題:Bitcoin Turns Less Volatile Than Stocks as Tariffs Wreak Havoc(抜粋)
--取材協力:Sonali Basak、Michael P Regan.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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