大手自動車メーカー「スズキ」を40年以上にわたって率いて、去年12月に94歳で亡くなった鈴木修氏のお別れの会が都内で開かれました。

笑みを浮かべる鈴木修氏の大きな肖像が献花台に飾られ、会場には40年以上にわたり「スズキ」の社長や会長を務めた鈴木氏の足跡や、ゆかりの車が展示されました。

「忙しくて死ぬ暇がない」

2014年の決算会見で鈴木氏が発言した言葉です。このほかにも「嘆くな、知恵を出せ」など、“カリスマ経営者”として残した数々の名言がパネルで紹介されました。

鈴木修氏は1978年に社長に就任。83年には、日本の自動車メーカーで初めてインドに進出しトップシェアを誇るなど、スズキを軽自動車大手に成長させました。また、課題であった電動化や自動運転などの技術開発では、トヨタ自動車と提携を結び道筋をつけたのも鈴木修氏です。

91歳を迎えた2021年、会長を退任。その後、経営を引き継いだ息子・鈴木俊宏社長はきょう、コメントを発表。

「鈴木修は、あるときは厳しく、あるときは激しく、常に愛情を持って長きにわたって私たちを引っ張ってくれました。鈴木修の信念とやる気を受け継いでスズキを発展させていくことが、私たちの恩返しだと思っております」

きょう開かれた「お別れの会」には、政財界の関係者などおよそ1900人が参列。来週14日には、本社がある静岡・浜松市でも開かれる予定です。