(ブルームバーグ):トランプ米大統領は、世界の市場を混乱させた貿易政策を決して変えないとしている。これに対し、元JPモルガン・チェースのストラテジスト、マルコ・コラノビッチ氏は、トランプ氏が市場の圧力に屈する寸前との見方だ。
コラノビッチ氏は過去数年間、一貫して株式相場に弱気な見方を示してきた。トランプ氏が株価下落を受け政策を修正する「トランプ・プット」の水準について、S&P500種株価指数で4800付近にあるとの見方を示した。足元の水準を300ポイント程度下回るレベルで、7日に一時近づく場面もあった。
同氏はインタビューで、トランプ氏が「基本的に負けたと感じ始めている」と言及。トランプ氏の「ボディーランゲージや周囲で起きていることを客観的に見れば、われわれはトランプ・プットに近づいている」との見方を示した。

トランプ氏による2日の関税発表後、世界の株式市場は荒れ、S&P500種は7日だけで8%余り乱高下し、2020年の新型コロナウイルス禍による弱気相場以来、最大の値動きとなった。終値は0.2%安。その前の2営業日は、時価総額にして約5兆ドル(約740兆円)が吹き飛んでいる。
コラノビッチ氏は「これは道化師の見せ物のようなもので、本当に早く終わるべきだ」と指摘。「市場や経済に悪いだけでなく、実際にはトランプ氏にとっても悪いことだ」と話した。
また「トランプ氏は市場を気にしていないと言うかもしれないが、市場が経済をリードしている」とも指摘した。
コラノビッチ氏は、人工知能(AI)ブームの中で株式相場下落を予測。その後、JPモルガンを昨年夏に突然退社し、ウォール街で注目を浴びた。
コラノビッチ氏は、コロナ禍や08年の世界金融危機など過去に市場が崩れた局面と足元との違いについて、今回はトランプ氏1人により引き起こされ、その1人によって解決される可能性がある点だとしている。
原題:Kolanovic Says Tariff ‘Clown Show’ Is Trigger for Trump Put (1)(抜粋)
(コラノビッチ氏の発言などを追加して更新します)
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