トランプ米大統領が大規模な関税措置を発表した翌営業日にヘッジファンドによる株売りが殺到し、1日としては過去最大の売り越しを記録したことが、米ゴールドマン・サックス・グループのプライムブローカレッジデスクのリポートで明らかになった。

4日発表の同リポートによれば、ヘッジファンドは先週全体で、北米をはじめ各地域のエクスポージャーを縮小していたことがフローデーターで示された。売り越しとなった株式の75%超を北米が占めた。ゴールドマンは2010年からデータを収集している。

弱気な姿勢を示唆する兆候として、ヘッジファンドは指数や上場投資信託(ETF)など米マクロ商品に対するショートポジションを先週、22%拡大した。週間ベースでは約10年ぶりの大幅な拡大となっと、ゴールドマンのプライム・インサイトおよび分析部門の共同責任者であるビンセント・リン氏が述べた。

トランプ大統領の関税措置によって世界的なリセッション(景気後退)懸念が強まり、株価は大幅に下落している。米国株のバリュエーションは2023年以来の低水準となり、VIXボラティリティー指数は上昇を続けている。

ゴールドマンのパートナー、ジョン・フラッド氏は 「4月2日の関税発表以降、交渉面で前向きな進展が見られたとしても、状況は非常に難しく、『覆水盆に返らず』だと懸念している」と述べた。

原題:Hedge Funds Log Historic One-Day Stock Selloff in Market Rout

(抜粋)

--取材協力:Hema Parmar.

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