(ブルームバーグ):インド政府は、米国の相互関税に対して報復措置は取らず、トランプ政権との二国間貿易協定の交渉に注力する姿勢を示唆した。
インド政府当局者は5日記者団に対し、同国が米国との対立ではなく対話を目指していると匿名で語った。インドは既にトランプ政権と貿易のディール(取引)の協議を始めており、競合関係にあるアジア諸国に先行しているという。
モディ首相は2月にワシントンでトランプ米大統領と会談。両首脳は貿易拡大や年内の二国間協定締結に向けた交渉で合意した。
だが、こうした協議や貿易障壁緩和に向けたモディ政権の譲歩にもかかわらず、トランプ氏は先週、インドからの輸入品に26%の相互関税を課すと発表した。経済大国に対する関税率としては最も高い部類に属する。
インドは直ちに対抗措置を講じない点で中国と対照的だ。中国は4日、米国からの輸入品全てに34%の追加関税を課すと明らかにした。一方、東南アジアではベトナムやカンボジアも報復措置ではなく、トランプ政権への歩み寄りを模索している。
インド政府当局者が5日記者団に語ったところでは、同国は米国との公正でバランスの取れた貿易協定締結に向け作業を進める方針だ。あらゆる選択肢が交渉の対象となり、物品、サービスの両方が協議される見込み。輸出業者とも接触し、関税の影響や企業に提供可能な支援策を判断するという。
ブルームバーグ・ニュースは、インド政府が米国からの輸入品に課す関税をさらに引き下げることを検討していると先に伝えた。インド商工省は先週、トランプ政権と接触を続けており、米当局者との貿易協議は継続されるとの見通しを示した。
原題:India Seeks US Trade Talks, Signaling No Retaliatory Tariffs(抜粋)
--取材協力:Alex Gabriel Simon.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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