ロンドンの住宅価格は、過去10年で最も手頃となっている。ただ、一般的にはまだ手の届かない高価格であることに変わりはない。英国の住宅危機解決を目指す労働党政権にとって困難な課題が立ちはだかる。

英政府統計局(ONS)の24日発表によれば、ロンドンの住宅価格平均値は昨年、年間所得の11年分に相当した。これは前年の約12年分から低下し、2015年以来の低水準だった。

それでもなおロンドンの住宅価格は、手頃な価格の基準と見なされる年収の5倍相当を大幅に上回る。21世紀に入ってからこの基準まで下がったことは一度もなく、全国平均を2倍程度上回っている。

値ごろ感の改善は、昨年の住宅価格下落によるところが大きい。金利の高止まりや政治的な不確実さ、生活費高騰の影響などで、住宅購入希望者は決断をためらった。スターマー首相は、持ち家が引き続き高根の花である現状を踏まえ、今後5年間で150万戸の住宅建設を約束、供給不足の解消を目指す。

 

原題:London Homes Grow More Affordable, But Out Of Reach For Many (1)(抜粋)

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