(ブルームバーグ):クレジット市場では投資家の長年の慢心が後退し始め、「審判の時」を迎えていると、不良債権投資に強みを持つクレジット投資会社、ストラテジック・バリュー・パートナーズ創業者ビクター・コスラ氏が述べた。
米国とその他の国々との関係や米経済「再構築」を巡る不確実性は、相互関税など米国の税制措置が発動される4月2日以降も消えることはないだろうと、ブルームバーグテレビジョンとのインタビューで語った。

消費者心理の悪化と産業セクターの成長減速が始まっているため、同社は消費者、産業、製造業関連の投資をさらに強化するだろうとコスラ氏は語った。同氏は、混乱期に生じる資産価格のミスプライスを狙って利益を上げるオポチュニスティック型投資を手掛ける。
不動産への投資を拡大する時期でもあるとし、「不動産が面白くなる瞬間がある。今がその時だ」と述べた。
金利上昇は企業に影響を及ぼし、債務の満期が到来した企業は、大幅な借り入れコスト増加に直面することになる。
コスタ氏は経済がリセッション(景気後退)に陥っていないことを踏まえれば、予想を上回る数のデフォルトが発生していると指摘。リーマン・ブラザーズのようなニュースの「見出しを飾る」破産は起きていないものの、「水面下では非常に活発に動いている」と述べた。
クレジット投資家の慢心はまだ終わっていないとも述べ、スプレッドは依然として「信じられないほど」タイトだと指摘した。
ジャンク債から依然として8%のリターン利益を得ることができ、現時点で株式投資家からは魅力的に見えるだろうと認めた上で、それでも、「審判の時は来る。それは今ここにある」と述べた。
原題:Khosla Says Credit ‘Reckoning’ Is Here as Complacency Wanes (1)(抜粋)
--取材協力:Francine Lacqua.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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