(ブルームバーグ):ドバイはヘッジファンド業界の新たなハブとしての地位をさらに高めるために、資産運用事業者を規制するルールの大幅な変更を検討している。
ドバイ金融サービス機構(DFSA)は不要な規制負担を取り除いて参入障壁を下げることを目指し、規制リストの抜本的な見直しを進めているという。DFSAの広報担当者が明らかにした。
ドバイ当局はすでに、一部の資産運用会社に対しては最低資本要件の引き下げを提案している。また各社が手元に確保しておくべき緊急資金の減額や、主要人材の採用で規制当局の審査・承認を義務付けるルールの撤廃も検討するとしている。
これらの動きは、ドバイを欧州連合(EU)や英国の基準により近づけるものであり、過去約20年で最も大幅な規制変更となり得る。DFSAによれば、企業との継続的な協議期間を経て、規制変更は来年中に実施される可能性がある。
ドバイには現在、アンデュラン・キャピタル・マネジメントやポイント72アセット・マネジメントなど70社余りのヘッジファンドが拠点を構え、その多くは10億ドル(約1490億円)を超える資産を運用している。

ドバイ規制当局は現時点で4段階の事業ライセンスを設けており、今回変更が検討されているのは主に「カテゴリー3」。同カテゴリーは資産運用会社が対象になっている。現金で確保しておくべき最低資本要件については14万ドルへの引き下げが計画されている。
また一部の企業については、コンプライアンスや財務の責任者、上級管理職など特定の役職に対するDFSAの承認が不要になる可能性があるという。
原題:Dubai Weighs Major Regulatory Changes to Lure More Hedge Funds(抜粋)
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