米国の出生数は2023年に44年ぶりの低水準に落ち込んだ。少子化傾向が数十年にわたって続いている。

米国立保健統計センター(NCHS)が18日公表した報告書によると、23年の出生数は前年比2%減の360万人と1979年以来の水準となった。昨年公表された暫定データを確認した。

政治的な不安定性や不確実性により、子供を持つことをためらう人が増えているため、出生数は世界的に減少している。

欧州連合(EU)は今月、23年の出生数が360万人と5%減少したと発表。1961年以来最大の減少となった。昨年中国で生まれた赤ちゃんの数は950万人で、1949年の建国以来2番目に少なかった。

オハイオ州立大学の人口研究所のディレクター、サラ・ヘイフォード氏によると、米国の少子化は医療費の高騰が原因だという。政治、経済、気候の不確実性も、拍車をかけているという。

「人々は将来に不安を抱いていると、子供を持つことを先延ばしにする傾向がある」と同氏はインタビューで述べた。

15歳から49歳の女性の年齢別出生率を合計した特殊出生率は女性1人当たり1.6人で、2008年以降毎年2%のペースで減少している。

米国は現在の人口水準を維持するには移民に頼らざるを得ないということを示している。

原題:US Births Fell in 2023 to Lowest Level in More Than 40 Years (1)(抜粋)

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