(ブルームバーグ):米銀モルガン・スタンレーは今月中に従業員約2000人を削減する計画だ。テッド・ピック最高経営責任者(CEO)就任後初の大規模な人員削減となる。

事情に詳しい関係者によると、人員削減は行内全般に行うが、ファイナンシャルアドバイザー約1万5000人は対象外となる。約8万人の従業員を抱える同行の人員削減計画は、最近の市場混乱の前に動き出していたと関係者は語った。
従業員の自然減が最低限にとどまる中で、今回の削減を通じてコスト抑制を目指す。モルガン・スタンレーの広報担当者はコメントを控えた。
ウォール街では景気の先行き不透明感が広がる中、人員削減の動きが続いている。ゴールドマン・サックス・グループは最近、年次の人員削減を前倒しすることを決め、春に3-5%削減する。
モルガン・スタンレーのダン・シムコウィッツ共同社長は18日のカンファレンスで、企業の合併・買収(M&A)発表や新規株式発行は「確実に休止中だ」との認識を示した。ただ、資本市場の回復を見込んで投資銀行部門の上層部では「実際の従業員数を増やしている」とも述べた。
関係者の1人によると、今後予定される人員削減は業績に関係する部分がある一方、一部従業員の勤務地変更によるものもある。また、人工知能(AI)の活用や自動化の影響を反映した側面も多少あり、こうした動きは今後数年間で人員削減割合が高まる要因になるという。
モルガン・スタンレーの株価は今年に入り6%下落しており、米国の大手銀行の中では最悪のパフォーマンス。
原題:Morgan Stanley Plans About 2,000 Job Cuts to Keep a Lid on Costs(抜粋)
(関係者の発言などを追加して更新します)
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