トランプ米大統領は6日、「インドは非常に高い関税を課している国だ」と述べ、4月2日に発動される予定の「相互関税」について、インドが対象国となることを示唆した。

トランプ氏は、インドに対する関税が、自身が公約している多くの関税のうち「最も大きなもの」になると述べた。米国と比較してインドが高い関税を課しており、同等の関税が課された場合、インドは大きな打撃を受ける見込みだ。

トランプ氏は、インドの貿易障壁が米国企業に不利に働いていると述べてきた。今週、インドのゴヤル商工相が米国を訪問し、米政府高官と両国間の貿易政策について会談するのを前に、トランプ氏は改めてインドへの批判を展開した。

インドのモディ首相とトランプ氏は、ホワイトハウスで2月に会談した際、2030年までに両国の貿易額を5000億ドル(約73兆7300億円)に引き上げ、今年秋までに通商協定の交渉を行うことで合意した。インド政府関係者は、通商協定に向けた話し合いにより、4月2日の関税発動を回避できると期待している。

この日のトランプ氏の批判は、インドだけにとどまらなかった。中国も名指しで批判し、さらにカナダを「高関税国家」と呼び、同国が牛乳と木材に課している関税が高すぎると述べた。

ラトニック米商務長官は7日、インドメディア主催のイベントで、インドが関税を引き下げ、通商戦略を見直すべきだと述べた。インドと米国の通商協定については「あらゆる要素を考慮に入れたインドとのマクロ的かつ大規模、広範な通商合意に関心があるし、実現可能だと思っている」と強調した。また、インドの農業市場を「開放」し、米国製品を受け入れる割当枠を検討すべきだとも主張した。

 

トランプ氏は、相互関税の適用除外となる国があるかどうかについて、明らかにしていない。

モディ政権は、ここ数週間、関係改善を目指して米国に数多くの譲歩を行ってきた。高級オートバイやウイスキーなど、幅広い製品に対する関税の大幅削減や、米国のエネルギーや兵器のさらなる購入を約束してきた。

インド政府はさらなる関税削減にも前向きな姿勢を示している。ブルームバーグ・ニュースは先週、インド政府高官が自動車、一部の農産物、化学製品、重要な医薬品、特定の医療機器や電子機器に対する関税の削減を検討していると報じた。

米国市場へのアクセス維持は、モディ政権にとっての主要な優先事項だ。両国の貿易額は2023年時点で1270億ドルにまで拡大し、米国はインドにとって最大の貿易相手国となった。こうしたことから、インド政府は早期に通商合意を結ぶよう圧力にさらされている。一方、インドは米国にとっては、9番目に大きな貿易相手国に過ぎない。

原題:Trump Slams ‘Very High’ India Tariffs as Modi Seeks Reprieve (1)、

(ラトニック米商務長官の発言を追加し更新します)

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