中国発の動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」は2023年の1四半期だけで人気のライブストリーミング機能「TikTok Live」で17億ドル(約2500億円)の世界収入を記録し、うち4億ドル余りを米国で得たことがコロンビア特別区(首都ワシントン)の検察が昨年10月に起こした訴訟の中で3日明らかになった。

27年には770億ドルの世界収入を見込んでいるという。検察は世界中の何十億人もの見知らぬ人にリアルタイムでの配信が可能なTikTok Liveで、性的および金銭的な子供の搾取が横行しているとしてTikTokを提訴している。

Liveにはいわゆる「投げ銭」機能があり、視聴者がバーチャルなアイスクリームコーンやふわふわの動物などギフトの形で配信者にデジタルチップを送付できる。配信者はこれらギフトを換金でき、TikTokが一部を徴収する。

こうした財務データはこれまで報告されてこなかっただけに、TikTokのビジネスを垣間見ることができる珍しい機会だ。未公開企業であるTikTokの財務データは非開示で、このアプリと米事業の価値を推し量るのは難しかった。TikTokは米国で使用禁止になる可能性がある。

TikTok Liveがより中心的な役割を果たすようになったのは、23年後半にアプリ内ショッピング機能「TikTokショップ」の開始以後。商品の売り手やクリエイターが製品販売でライブストリームへの依存度を深めている。

TikTok Liveの財務詳細に関する質問に対し、TikTokの担当者は回答を控えた。

原題:TikTok Projects $77 Billion in Sales From TikTok Live in 2027(抜粋)

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