ドイツの自動車メーカー、メルセデス・ベンツグループとBMWは、両社が共同所有する配車アプリ「フリーナウ」の売却を新たに試みていると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。

協議は非公開だとして関係者が匿名で語ったところでは、両社は米投資銀行ラザードと協力して買い手候補の関心を探っている。両社が50%弱ずつ出資したこの事業の価値は、最大5億ユーロ(約784億円)に上る可能性があるという。

フリーナウが運営するタクシーに荷物を積み込む乗客(ベルリン)

検討は初期段階にあり、売却に至るかどうかはまだ分からないと関係者は語った。メルセデスとラザードの広報担当者はコメントを控えた。

BNWの広報担当者はフリーナウについて、順調に業績を伸ばしており、現在の目標を上回っていると述べたものの、売却の可能性についてはコメントしなかった。

フリーナウの広報担当者は、株主は同社の戦略とポジショニングに「十分に自信を持っている」と話したが、合意の可能性についてはコメントを控えた。

フリーナウは欧州の150余りの都市で利用可能で、タクシーや電動スクーターの配車サービスに加え、カーシェアリングやレンタカーサービスも提供している。売却が実現すれば、ロンドンやフランクフルト、パリ、ミラノといった欧州主要都市における進出・事業拡大の好機を競合企業にもたらす可能性がある。

原題:Mercedes, BMW Are Said to Weigh Sale of FreeNow Taxi App (1)(抜粋)

--取材協力:Wilfried Eckl-Dorna、William Wilkes.

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