タイ最大の私立病院運営会社であるバンコク・ドゥシット・メディカル・サービシズ(BDMS)は、これまでの計画よりも多くの病床を追加する予定だ。国内の高齢化と、手ごろな価格の医療サービスに対する海外需要が事業をさらに後押しすると期待している。

同社は26日の決算発表後の声明で、2027年末までに病床数を約800床増やし合計9600床にする計画を明らかにした。これは、昨年7月にポラマポーン・プラサートンオーソット最高経営責任者(CEO)が目標に掲げた9300床を上回る。

BDMSやバムルンラード、その他の同業他社は、観光だけでなく、ウェルネスと医療のハブとしてのタイの地位を確かなものとする政府計画の恩恵を受けている。政府は、東南アジア第2位の経済大国であるタイでより多くの患者が治療を受けるよう、外国政府や医療保険会社に働きかける構えだ。

BDMSは、「タイは高品質で費用対効果の高いサービスにより、医療分野で大きな可能性を秘めている」とし、「それが、健康志向の旅行者を世界中から引きつけている」とコメントした。

2024年10-12月(第4四半期)の同社純利益はアナリスト予想を上回る43億3000万バーツ(約190億円)となり、前年同期比10%増加。また、国内第2位の私立病院運営会社バムルンラードも10-12月期の純利益が予想を上回る19億バーツと、前年同期比11%増加した。

BDMSのデータによれば、同社収入の約30%を外国の患者が占め、その大半はカンボジアや中国、米国、日本からとなっている。

 

原題:Top Thai Hospital Operator Hastens Expansion on Foreign Demand(抜粋)

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