28日の東京株式市場で半導体関連株や人工知能(AI)関連株に売りが膨らみ、関連株は軒並み大幅安となっている。

ディスコが一時12%安、アドバンテストが同10%安、レーザーテックが同7.4%安となったほか、フジクラが同9.6%安、古河電気工業が同6.4%安など下げが目立つ。午前11時25分時点で、フジクラとディスコは東証プライム売買代金1位と2位。

27日の米国市場で決算発表後のエヌビディア株が8.5%安と急落。ブロードコムなど半導体関連も売られ、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は6.1%安。エヌビディア株とSOXはともに1月27日以来の下落率となった。

 

エヌビディア株は日本時間27日早朝の決算発表後、時間外取引で明確な方向感が出なかった。過度の警戒感が和らいだことで、昨日の日本株市場では上昇する半導体関連株が目立っていた。米国株市場で半導体関連に見直し買いの動きが広がらなかったことを嫌気した売りが優勢となっている。

三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩チーフマーケットストラテジストは、「エヌビディアの決算内容は良かった」と受け止めながらも、「半導体関連株には過剰投資の懸念がくすぶっており、エヌビディア決算を受けても先行きの懸念を払拭できなかった」と述べた。

大和証券の柴田光浩シニアストラテジストはエヌビディアの決算について、「期待に応えたといったら応えたが、期待を上回ったかというとそれほどでもない」と指摘。エヌビディア株安は「AI投資に対する潜在的な警戒感が強い」ことが要因だとみていた。

(最終段落にコメントを追加し更新します)

--取材協力:横山桃花.

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