(ブルームバーグ):電気自動車(EV)メーカー、米テスラの株価が25日に急落し、時価総額は1兆ドル(約150兆円)の大台を割り込んだ。欧州での大幅な販売急減が報告された。
テスラの株価は8.4%下落し、302.80ドルで取引を終えた。時価総額は9740億ドル。株価は4営業日連続安となり、この間の下落率は16%、時価総額は1860億ドル減少した。
欧州自動車工業会(ACEA)によると、1月のEV販売台数は業界全体で37%増加した一方で、テスラの欧州販売は45%の落ち込みとなった。
ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)の上級アナリスト、スティーブ・マン氏は「テスラの1月の販売台数急減で同社の欧州での夢は行き詰まっている」と指摘。EV大手のテスラは「競争やイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)を巡る論争に直面している」と述べた。

テスラの状況は急速に変化している。昨年の米大統領選でドナルド・トランプ氏が勝利した後、同氏とマスク氏との友好関係がテスラの完全自動運転車開発の野心的目標にとって規制上の課題を容易にすると期待され、株価は急騰した。
しかし、12月中旬に上場来最高値を記録した後は下落基調が続いており、販売鈍化に対する懸念や、政治に没頭するマスク氏を巡る不安が影を落としている。
原題:Tesla Market Value Slips Below $1 Trillion as Europe Sales Sink(抜粋)
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