(ブルームバーグ):スイスの有権者は9日の国民投票で、厳格な温室効果ガス排出削減計画を否決した。環境保護の強化を求める声よりも、計画によって経済が阻害されるとの懸念の方が強かった。
同日発表のスイス政府のデータによると、緑の党青年部が提案した「環境責任イニシアチブ」に賛成票を投じた有権者は全体の約30%にとどまった。

今回の計画は、消費によって排出される温室効果ガスを向こう10年以内に2018年の水準の10%に削減するよう求めている。緑の党青年部は、スイスの消費を地球の許容範囲内に抑えるためには、こうした措置が必要だと主張していた。
国民投票前の世論調査では、計画の経済的コストが大き過ぎると考える国民が過半数を占め、今回の結果になることが示唆されていた。ある調査によれば、国民は雇用や経済的繁栄を失う可能性や、スイス企業が競争面で不利になることを懸念していた。
原題:Swiss Voters Reject Emission Curbs Over Economic Concerns (2)(抜粋)
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