30日の債券相場は下落。同日午後に予定される日本銀行の氷見野良三副総裁の講演を前に、タカ派的な発言を警戒した売りが出ている。

三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャーは、「氷見野副総裁の講演が気になる」と語る。米国では金融政策の現状維持を決めた連邦公開市場委員会(FOMC)後も長期金利はさほど上昇しておらず、日本国債は特に材料のない中で売られていると指摘。日銀が「ビハインド・ザ・カーブ(金融引き締めの遅れ)に陥るリスクが警戒されているのかもしれない」と言う。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大塚崇広シニア債券ストラテジストはリポートで、氷見野副総裁の講演で「利上げに前向きな姿勢が示されれば、市場は売り材料視する可能性がある」と指摘した。

 

日銀は午前10時10分に定例の国債買い入れオペを通知。対象は残存期間5年超10年以下、25年超、物価連動債で、買い入れ額はいずれも据え置いた。

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.