トランプ米大統領は20日、米国内での中国系動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」使用禁止措置を一時的に停止した。米国の国家安全保障を巡る懸念要因となっている人気アプリを巡り、米国側との何らかの取り決めを結ぶ時間的猶予をTikTokと親会社の字節跳動(バイトダンス)に与えた。

トランプ氏はTikTok禁止を75日間保留するよう司法長官に命じる大統領令に署名。昨年制定されたTikTokを事実上禁止する法律の下で、バイトダンスがTikTokの米事業を売却しなかったことから、19日に禁止措置が発効していた。トランプ氏はここ数日、禁止を延期する措置が間もなく実施されると示唆していた。

トランプ氏は大統領令に署名しながら、「米国がTikTokの50%を取得し、それを少し、あるいはかなり管理するという取引ができるかもしれない。それは相手次第だ」と述べ、米国側とのTikTok合弁という形での事業継続にオープンな姿勢を示した。

トランプ大統領(1月20日)

これに先立ち、 TikTokの周受資最高経営責任者(CEO)はワシントンで行われたトランプ米大統領の就任行事に出席した。同アプリが全米で使用禁止になる恐れがある中、就任式前に行われた教会の礼拝にも姿を見せた。

トランプ氏は週末、自身の「トゥルース・ソーシャル」でバイトダンスと米企業がアプリ運営継続に向け「合弁事業」を設立することを提案した。

バイデン政権下で成立したTikTok禁止法は、超党派の支持を得ていた。トランプ氏の大統領就任式の前日に当たる19日までにバイトダンスはTikTokの米事業売却をまとめるか、そうでなければ禁止措置を受けることになっていた。バイトダンスはアプリ売却の意向はないとしている。

TikTok側は新法の施行差し止めを求める訴えを起こしたが、米最高裁は最終的に新法を支持した。TikTok存続の鍵は周氏とトランプ氏の関係が握っている可能性がある。週末には米国でサービスが一時停止されたが、トランプ氏が新法を執行しないと表明したことを受け19日に再開していた。

TikTokは同日のユーザー向けアプリ内通知で「トランプ氏が尽力してくれた結果、TikTokが米国で復活した!」と書き込んだ。

原題:Trump Halts TikTok Ban, Giving App Extra Time to Find a Buyer、TikTok CEO Joins Trump’s Inauguration With App’s Future in Doubt(抜粋)

(TikTok側の動向などを追加して更新します)

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