(ブルームバーグ):21日の債券相場は上昇が予想される。トランプ米大統領が就任初日に新たな関税発動を見送ったことで市場混乱の懸念が後退する中、日本銀行による今週の利上げ観測は織り込み済みとの見方から投資家の買いが継続する。この日行われる40年国債入札は、金利水準の高さを背景に無難な結果が見込まれる。
SMBC日興証券の奥村任シニア金利ストラテジストは、市場混乱で日銀が利上げを見送るシナリオは後退したものの、「おおむね想定内の展開で、相場軟化の材料にはならない」と指摘。「日銀の利上げは既に織り込んでおり、まだ十分買えていない投資家も多い」とし、底堅い展開を予想する。
40年債入札については「金利水準の高さはポジティブだが、投資家需要が乏しい年限でもあり、無難から弱めの結果になる可能性もある」との見方を示した。
同氏の新発10年物国債利回りの予想レンジは1.17~1.20%(20日は1.19%で終了)、先物中心限月3月物は141円00銭~141円30銭(同141円07銭)。
先物夜間取引で3月物は20日の日中取引終値比2銭安の141円05銭で終えた。20日の米国債市場はキング牧師生誕記念日の祝日で休場。
40年債入札
- 発行予定額は7000億円程度、表面利率2.2%の17回債の追加発行となる見込み
- 利回り競争入札によるダッチ方式、応札は0.5ベーシスポイント刻み
- 大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジスト
- 2.575%以上なら40年国債入札史上、最も高い落札利回りになり、金利水準感からの買いにくさはない
- 40年国債は来年度の大幅な発行減額が決まっており、さらに需給バランスが悪化していくことも考えにくい
- 2.6%近辺で波乱のない入札になる
- 備考:40年利付国債の過去の入札結果 (表)
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