21日朝の東京外国為替市場の円相場は1ドル=155円台半ばと前日夕と比べて円高水準で推移。就任初日のトランプ米大統領から新たな関税についての詳細発表がまだなく、ドルが売られている。日本銀行が今週追加利上げに踏み切る公算が大きく、東京市場でも円は堅調に推移しそうだ。

SBIリクイディティマーケットの上田真理人金融市場調査部長は、トランプ氏の就任演説について「個々の政策についてそこまで強いトーンではなかった」と指摘。特に関税についてウォールストリート・ジャーナル(WSJ)の記事もありドルが売られたと語る。東京市場でもドルは買いにくい雰囲気があると言う。WSJは先にトランプ氏は関税発動を発表しない見通しと報じていた。

トランプ氏は20日行われた大統領就任演説で「米国民を豊かにするため諸外国に関税を賦課する」と述べ、これまで表明した方針を繰り返した。新政権の当局者によると、就任初日に中国に的を絞った関税を明らかにすることはなく、連邦政府機関に対し課税に関する政策について検討するよう求める見通し。

20日の米株式・債券市場はキング牧師生誕記念日の祝日で休場。ブルームバーグ・ドル指数はWSJの報道を受けて一時前週末比1.2%下落した。金融市場(OIS)では日銀の今週の利上げを9割近く織り込んでいる。

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