米議会予算局(CBO)は17日、米政府負債の対国内総生産(GDP)比水準が今後わずか4年で第2次世界大戦後に記録した過去最高を上回るとの見通しを示した。今後10年間の赤字予測は幾分引き下げた。

CBOの新たな予測には、トランプ次期米大統領が2017年の減税措置の期限を延長する計画による歳入減は含まれていない。超党派機関であるCBOは現行法に基づいて予測を行うため、今年末に迫っている減税措置の期限切れによる税収増を織り込んでいる。民間アナリストのほとんどは、延長される可能性が高いとみている。

今年度の財政赤字の予測は、CBOが昨年6月に発表した前回予測の1兆9400億ドル(約303兆円)から1兆8700億ドルに引き下げられた。赤字額は米GDPの6.2%に相当する。

予測の改善は、24年の経済成長がCBOや大多数の民間エコノミストの予想よりも強かったことが主因。GDPのベースが大きくなったことで個人と企業の収入および税収の予測が高くなり、影響は10年間の赤字予測に波及している。

調整にもかかわらず、予測は赤字と債務の増大を示すもので、歳出削減を求める財政保守派と、共和党の大規模減税案に反対する民主党の両方の主張に根拠を提供するものとなる。

CBOのスウェーゲル局長は、17日の発表後の記者会見で、「政策の全体像は変わらない」と述べた。「財政状況は厳しく、債務の軌道は持続不可能だ。昨年5月にわれわれが考えていたよりも経済が少し大きくなっているため、歳入が増えているだけだ」と説明した。

米政府債務総額は、29年までにGDPの107%に達すると予測されており、これは第2次世界大戦直後の1946年に記録された106%を上回る。

35年には、負債総額は52兆1000億ドルに達し、GDPの118.5%を占める見通し。24年度末(9月末)の時点で、負債総額は28兆2000億ドル、GDPの98%に達していた。

昨年5月のCBOの推計によると、第1次トランプ政権下の17年に制定された税制の期限を延長すると、今後10年間で4兆6000億ドルの赤字増加につながる。この推計にはトランプ氏が公約しているさらなる減税は含まれていない。

債務負担の増加は主に、ベビーブーム世代の退職に関連する社会保障費とメディケア費、および債務返済のための利払い費の増加によるものだとCBOは説明している。

米国債の利回り上昇は利払い費の増加につながる。純利払い費は25年にはGDPの3.2%に達し、その後も拡大を続け35年に同6.1%に達すると推計されている。

原題:US Set to Exceed World War II Debt Levels by 2029, CBO Says (1)(抜粋)

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