(ブルームバーグ):欧州連合(EU)による中国の医療機器調達に関する調査で、中国が外国企業を差別しているとの以前からの懸念が確認された。EUは今後、域内での公共入札に中国のアクセスを制限する措置をとる可能性がある。
EUは14日、昨年4月からの9カ月にわたる調査結果を発表した。報告書では、中国が法律、目標、慣行の複雑なネットワークを駆使し、中国の全領土で様々な分野の医療機器の調達の場で、欧州企業よりも国内企業を不当かつ大幅に繰り返し優遇していることが明らかになったと結論づけた。
EUの執行機関、欧州委員会は報告書で「中国は、繰り返し見られている深刻なアクセス面の問題に対し、具体的な是正措置を提案していない」と指摘した。
この調査は、公共調達市場へのアクセスで相互主義を促進するために2022年に導入された、EUのいわゆる国際調達措置(IPI)に基づく。
昨年、EUが中国製電気自動車(EV)に高関税をかけることを決定した際、中国政府はEU産ブランデーや豚肉に独自の関税を検討する姿勢を見せ、対抗した。今回の報告書で、EUと中国の緊張はさらに高まる危険性がある。
中国の国務院が2015年に国産品の使用を促進する方針を打ち出して以降、当局は国内各地の病院に中国製機器の調達を奨励。過去数年の間では安徽省など複数の地方政府が、国内医療機器メーカーの受注を後押しする追加措置を導入した。当局は25年までに重要セクターで「メード・イン・チャイナ」の振興を図る全般的な計画を進めている。
医療機器では多くの分野で製品の厳格な国産品要件が設定されるなど、当局は近年、医療機器の現地・国産品調達に力を入れてきた。EUが昨年4月の報告書で引用したデータによると、この取り組みにより、医療機器分野の中国の貿易収支は2019年の13億ユーロ(約2100億円)の赤字から、わずか1年で52億ユーロの黒字に転じた。
調査結果を受け、欧州委員会は今後、対抗措置の採用を提案することが域内の利益になるかを評価する。検討する措置の中には、欧州の公共入札への中国の参加制限も含まれる。
原題:EU Probe Finds China Discriminates in Medical Device Procurement(抜粋)
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