(ブルームバーグ):台湾の鴻海精密工業の電気自動車(EV)部門の最高戦略責任者を務める関潤氏が、日産自動車の大株主であるルノーと、日産株売却の意向についてフランスで協議中だと、台湾の中央通信社が業界関係者の話として報じた。
日産とホンダが経営統合を含めて様々な選択肢を検討していることが18日に判明。関係者によると、ルノーも今回の両社の交渉について、日産が苦境から脱する可能性があるとして、前向きに捉えているという。

こうした中で、この計画に影響を及ぼす可能性があるのが鴻海の存在だ。中央通信社によると、関氏は日産に出資の意向を表明したが同意を得られず、同社株の36%を保有するルノーに打診したという。
日経新聞の18日夜の報道によると、日産が鴻海と手を組んだ場合、ホンダは日産との電気自動車(EV)などの分野での協業を白紙にすると警告していた模様だ。
スマートフォンの受託生産で急成長した鴻海は電気自動車(EV)製造参入も進めており、世界各地の拠点で自動車生産ラインの設置を進めている。経営不振で大きく下落している日産株を取得すれば、自動車製造のノウハウなどを取得できる可能性がある。
18日の東京株式市場で前の日比24%高と、ブルームバーグの記録に残る1974年以来の急騰となった日産株は、19日の取引でも続伸し、一時7.2%高の447.5円を付けた。ホンダは続落し、一時2.5%安の1213.5円を付けた。
日産は足元で業績が急速に悪化し、11月に生産能力の削減や9000人のリストラを行うと発表した。日産は資本提携も見据えた協議だけでなく、業績立て直しも同時に進めていく必要がある。

また英調査会社ペラム・スミザーズ・アソシエイツのアナリスト、ジュリー・ブート氏は両社は事業領域に重複する部分も多く、統合に向けて解決すべき課題は多いと指摘。
仮に三菱自動車を含めて統合にこぎつけたとしても、メリットは限定的との見方もあり、いちよしアセットマネジメントの秋野充成社長は、両社の経営統合報道について、業界での弱い者同士の統合で、大きな動きというわけではないとコメントしていた。
原題:Honda Explores Nissan Rescue With Foxconn Also in Hunt for Stake(抜粋)
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--取材協力:Jane Lanhee Lee、稲島剛史、Shadab Nazmi、Yasufumi Saito、Albertina Torsoli、Stefan Nicola、Craig Trudell.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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