(ブルームバーグ):2024年に世界で最も利用が多かった国際航空路線トップ10を調査会社OAGがまとめた。それによると、このうち7路線がアジア太平洋域内の都市を結ぶ路線だった。アジアで渡航が回復していることを示唆するものだ。
17日に発表された年次報告書によると、2路線は中東の都市を結ぶもので、1路線は出張で利用されるハブ空港のない路線だった。これは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)で国際線の利用がなくなってから4年たっても、レジャー目的の渡航が出張を上回っていることを裏付けている。
OAGは最も利用客の多い国際・国内路線を判断するため、24年1-12月の提供座席数を分析した。また、片道ではなく往復便を反映させた。
OAGのチーフアナリスト、ジョン・グラント氏は発表文で「アジア太平洋地域はほぼ完全に回復しており、最も利用の多い路線は知名度の高い主要ハブである香港、ソウルの仁川、シンガポールに集中している」と指摘した。
利用ランキングでは、香港と台北を結ぶ路線が19年に続いて再び首位に立った。この2時間のフライトでは今年、計680万席が提供された。2位はカイロとサウジアラビアのジッダをつなぐ路線で、提供座席数は19年の水準から62%増えた。3位はソウルと成田国際空港を結ぶ便で、座席数は540万席と、パンデミック前から69%増加。ドバイ-リヤド線は6位だった。
一方、長年上位につけてきたニューヨークのケネディ国際空港とロンドンのヒースロー空港を結ぶ路線は10位。大西洋を横断する路線で上位10以内にランクインしたのはこの路線だけだった。今年の提供座席数は400万席で、19年の水準を5%上回った。欧州や北米の拠点が含まれた唯一の路線だった。
2024年国際路線利用番付トップ10
10位. ニューヨーク・ケネディ-ロンドン・ヒースロー:401万席
9位. バンコク・スワンナプーム-シンガポール・チャンギ:403万席
8位. ジャカルタ-チャンギ:407万席
7位. スワンナプーム-香港:420万席
6位. ドバイ-リヤド:430万席
5位. 仁川-関西:498万席
4位. クアラルンプール-チャンギ:538万席
3位. 仁川-成田:540万席
2位. カイロ-ジッダ:547万席
1位. 香港-台北・台湾桃園:680万席
原題:The World’s Busiest Airline Routes in 2024 Are Largely in Asia(抜粋)
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