(ブルームバーグ):富士ソフトは17日夜、米ベインキャピタルが提案した1株当たり9600円での同社の株式公開買い付け(TOB)の提案に反対表明することを決めたと発表した。
同日開催した取締役会で決定した。米KKRが同社に対して実施中のTOBに対する賛同表明は維持するとした。ベインの提案では、TOBによる買収完了がKKRと比べて少なくとも3カ月程度遅れることが想定され、企業価値向上策の実行着手時期が遅れるなどと説明した。
ベインの提案は、KKRによる1株9451円でのTOB価格を上回っていた。ベインはTOB実施の条件として富士ソフトの賛同を挙げており、計画通りの実施は困難な情勢となった。
米投資ファンド2社による富士ソフトの買収提案を巡っては、当初から異例の経緯をたどった。まず、KKRが9月から1株8800円で第1回のTOBを実施。べインは10月11日、対抗して1株9450円でのTOBを提案したが実施はしていない。
KKRは第1回で3分の1超の持ち分を確保した上で、現在、第2回TOBを実施中。応募期限は19日に迫っている。
(2段落目に反対理由の情報を追加して記事を更新します)
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