(ブルームバーグ):米アルファベット傘下グーグルは自社データセンターの電力供給を目指し、再生可能エネルギーの大規模エネルギーパーク建設プロジェクトに投資すると表明した。
グーグルは複数の大規模エネルギープラントの設計・建設で独立系電力会社インターセクト・パワーおよび投資会社TPGライズ・クライメートと提携した。3社が10日、発表した。キャンパス型データセンターの近隣に建設する計画だという。
大量の電力を消費するグーグルのデータセンターを支えるのに十分な再生可能エネルギーとバッテリー蓄電容量、送電インフラを確保することが計画の目的で、費用は約200億ドル(約3兆300億円)になる見通し。
グーグルはインターセクトへの株式投資も行った。インターセクトはTPGが主導した資金調達ラウンドで8億ドル強を調達した。
老朽化が進む米送電網が人工知能(AI)や家庭・自動車・工場の電化による電力需要増に対応するのが困難になる中で、これらのエネルギーパークは信頼性の高い電力供給源になると期待されている。グーグルやマイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなどデータセンター開発を手掛ける大手企業はAI関連の電力需要に対応するため巨額投資が必要になる。
グーグルのデータセンターエネルギー部門グローバル責任者アマンダ・ピーターソン・コリオ氏はデータセンターと新たな電力供給設備を州ないし地域の送電網の同じ変電所に接続できるように建設することで、オンライン化プロセスを迅速化する計画だと説明。こうしたプロジェクトに関連する送電網の改修費用をグーグルは全て負担する方針だと述べた。
インセクト・パワーのシェルドン・キンバー最高経営責任者(CEO)はこの計画について、「BYOP(Bring Your Own Power:電力は各自調達を)と考えていただきたい」と述べた。
グーグルとTPG、インターセクトはいずれも同プロジェクトの規模や予定地についてコメントを控えた。
原題:Google Invests in Venture to Build Energy Parks for Data Centers(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2024 Bloomberg L.P.