(ブルームバーグ):12月第2週(9-13日)の債券市場では長期金利に上昇圧力がかかると予想されている。日本銀行の金融政策決定会合を翌週に控え、利上げを織り込む動きが徐々に強まる可能性がある。
◎三菱UFJアセットマネジメントの小口正之エグゼクティブ・ファンドマネジャー
- 6日発表された毎月勤労統計は日銀の経済、物価見通しに沿った内容だった。11月の企業物価指数や企業短期経済観測調査(日銀短観)もオントラックなら、12月利上げの織り込みが進む可能性があり、金利はやや上昇か
- 日銀が19日の金融政策決定会合で利上げするのか、据え置くのか、決め手に欠ける週となりそうで、相場はもみ合いに終始しそうだ
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.045-1.08%
◎岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジスト
- 12月の追加利上げ観測はやや後退しており、下値は限定的と思われるが、 将来的な利上げ観測は続いており、積極的に上値を買い進む動きも限られよう
- 日米の金融政策会合を控えて投資家の様子見姿勢は強く、相場の方向感は定まらないだろう
- 5年債入札は利上げが意識されて積極的な買いは見込みづらいが、中期債には銀行勢の需要が続いており、無難な消化が見込めよう
- 5年債利回りの大幅な低下は見込みづらいが、市場は0.25%の利上げをある程度織り込んでおり、金利上昇余地は限られるだろう
- 新発10年国債利回りの予想レンジは1.04-1.10%
国債入札
日銀買い入れ
主な材料
- 9日:7-9月期の国内総生産(GDP)改定値
- 11日:11月の国内企業物価指数
- 11日:11月の米消費者物価指数(CPI)
- 12日:欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表
- 13日:企業短期経済観測調査(日銀短観)
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