(ブルームバーグ):来週の円相場は上昇しそうだ。12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げ予想が優勢な中、日本銀行の早期利上げ期待が改めて高まれば、円買い・ドル売りが加速する可能性がある。
市場関係者の見方
大和証券の石月幸雄シニア為替ストラテジスト
- 米国の雇用統計と消費者物価指数(CPI)が12月利下げの見方を強め、日銀の12月利上げも織り込まれ始めた場合、それなりの幅で円高リスクが生じる
- 観測報道など、日銀の利上げ観測を高めるような材料が出てくるかどうか注目
- 米国が利下げすれば日銀は無理に利上げしないとみているが、利上げする場合はサプライズにならないよう、市場に半々程度まで織り込ませておくのではないか
- ドル・円の予想レンジは147円50銭-152円00銭程度
りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジスト
- 日銀が12月会合で追加利上げに踏み切る可能性は高いとみており、ドル安・円高方向に動きやすい
- 米国ではCPIを見極めた上で、利下げのコンセンサスが固まってくるのではないか
- 日銀企業短期経済観測調査(短観)は企業の価格転嫁の進展や収益の伸びなどを確認する上で注目度が高い
- ドル・円の予想レンジは147円00銭-152円00銭程度
来週の主な予定
- 9日:7-9月期の国内総生産(GDP)改定値、10月の国際収支
- 10日:オーストラリア準備銀行(中央銀行)が政策金利を発表
- 11日:11月の米CPI
- 12日:欧州中央銀行(ECB)が政策金利を発表、11月の米生産者物価指数(PPI)
- 13日:日銀短観(12月調査)
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