トランプ次期米大統領は、米証券取引委員会(SEC)委員長にポール・アトキンス氏を指名した。自身のソーシャルメディアプラットフォーム「トゥルース・ソーシャル」への投稿で明らかにした。

ゲンスラー現SEC委員長は来年1月20日に退任する予定。

トランプ氏は指名にあたり「ポールは常識的な規制の実績あるリーダーだ。投資家のニーズに応えるとともに、資本の提供を通じて米経済を世界最高のものにする強固で革新的な資本市場の将来を信じている。また米国をかつてないほど偉大な国にするためにデジタル資産やその他のイノベーションが不可欠であることも認識している」と述べた。

委員長就任が承認されれば、アトキンス氏は規制緩和と違反に対する罰則軽減に重点的に取り組むとみられている。

アトキンス氏はブッシュ(子)政権でSECの共和党委員を務めるなど、金融規制・監督で豊富な経験を持つ。SECを去った後は、金融大手を顧客とするコンサルティング会社パトマック・グローバル・パートナーズを設立。同社はそれ以来、当局による命令や調査への対応などを巡って助言を求める銀行やトレーディング会社、フィンテックといった金融企業の有力な相談役に成長した。

アトキンス氏は2008年の金融危機を受けて制定されたドッド・フランク法の一部についても批判。SEC委員長として、規制強化路線だったゲンスラー氏とは対照的なアプローチになるとみられている。

原題:Trump Picks Atkins, Ex-SEC Commissioner, to Succeed Gensler (2)(抜粋)

(第3段落目以降を追加して更新します)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2024 Bloomberg L.P.