(ブルームバーグ):フランスの通信会社オランジュは、オープンAIおよびメタ・プラットフォームズと提携し、アフリカの言語で人工知能(AI)プログラムのトレーニングを開始する。アフリカ大陸で使われている数千種類の言語に対応したモデルが不足している問題に対処する。
26日の発表文によると、同プロジェクトは来年前半に開始される予定。まずは西アフリカで計2200万人が話す二つの言語、ウォロフ語とプラール語に重点を置くという。オランジュはメタ、オープンAI両社と協力してモデルの微調整やこれら言語のネーティブスピーカーによるテストを行う見通しだ。
オランジュは、このプロジェクトをより多くのAIテクノロジー企業に拡大し、中東とアフリカの18市場で顧客とのコミュニケーションに役立つ大規模な言語モデルを構築することを最終的な目標としている。世界に存在する言語のうち、約3分の1がアフリカで使われているものの、これらの言語はAIトレーニングモデルにほとんど組み込まれていない。数の多さに加え、資金が限られていることやインフラが不十分であることが理由だ。
オランジュの最高AI責任者、スティーブ・ジャレット氏によると、同社は顧客とのやり取りに現地の言語モデルを使用する予定で、公衆衛生や公共教育などのサービスに無料で提供する計画だ。このプロジェクトでは、リンガラ語やスワヒリ語、バンバラ語など、その他のサハラ以南の言語でAIプログラムのトレーニングを来年行うという。
ジャレット氏は電子メールでオランジュのビジョンについて、「AIの可能性から現在恩恵を受けられない非識字層を含む全ての人々がAIやその他の関連技術を利用できるようにすることだ」と説明した。
原題:OpenAI, Meta, Orange to Train AI Models on African Languages (1)(抜粋)
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