(ブルームバーグ):HSBCのアナリストはゴールドマン・サックス・グループとモルガン・スタンレーの株式について、最近の銀行株上昇でリスク・リターンが「魅力的でない」との見方を示し投資判断を引き下げた。
HSBCのソウル・マルティネス氏らアナリストは、投資銀行業務の手数料収入は増加する可能性が高いとする一方、ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーに関する同氏らの見通しは2024年比で約30%増をすでに織り込んでいると指摘。「市場の期待はこれまでよりもはるかに高く、失望を招く余地がある」と25日付のリポートで言及し、両社の投資判断を「アウトパフォーム」から「ホールド」に変更した。
同氏らは投資銀行業務の「スーパーサイクル」が株価を大幅に押し上げるとの見方に投資家は警戒すべきだとも指摘した。
米大統領選挙でのトランプ氏勝利を受け、減税や規制緩和などの政策が経済成長を促すとの期待から銀行株は急騰した。KBW銀行株指数は選挙翌日6日に約10%上昇。同日以降モルガン・スタンレー株は13%、ゴールドマン・サックス株は14%上昇している。
マルティネス氏は両社の投資判断を下げた一方、ファンダメンタルズの見通しについては以前よりも一段と楽観的だとし、投資銀行業務やウェルスマネジメント業務のフィー増加や自社株買いを織り込み、両社の1株利益予想を引き上げた。
原題:HSBC Sees ‘Unattractive’ Risk Reward for Goldman, Morgan Stanley(抜粋)
もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
©2024 Bloomberg L.P.