ランサムウエア対策ソリューションを提供するスタートアップ、ハルシオン・テックは直近の1億ドル(約154億円)の資金調達で評価額が10億ドルに達し、サイバーセキュリティー業界で「ユニコーン」企業の仲間入りを果たした。

テキサス州オースティンに本拠を構えるハルシオンの資金調達はエボリューション・エクイティー・パートナーズが主導。ベイン・キャピタル・ベンチャーズやサービスナウ・ベンチャーズなどが参加した。ハルシオンはこれまでに総額1億9000万ドルを調達した。

ハルシオンの共同創業者で最高経営責任者(CEO)のジョン・ミラー氏は、ランサムウエアは「かつてない速さで増加している」と述べ、ロシアや中国、イラン、北朝鮮の脅威を挙げた。さらに、外国の敵対勢力だけでなく、当局の監視の目をくぐり抜けている資金力のある国内勢力も存在すると指摘した。

ミラー氏は、ランサムウエア感染状況への対応でハルシオンの技術がより迅速な解決に役立つとし、「数日や数週間ではなく、数分」での解決が理想だと語った。また同社はいずれ新規株式公開(IPO)を実施する計画だが、少なくともあと数年先だろうと述べた。

エボリューションの創業者でマネジングパートナーのリチャード・シーウォルド氏は今回の資金調達の一環として、ハルシオンの取締役に就任する。同氏は自身の投資について、ランサムウエアが「驚くべき」スピードで拡大していることが理由の一つだと説明。ハルシオンの技術はこの分野で「最高水準」にあり、市場規模はかなり大きいと述べた。

原題:Anti-Ransomware Startup Halcyon Valued at $1 Billion in Funding(抜粋)

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