次世代原子炉を開発するスタートアップ、米オクロは13日、データセンター企業2社に最大750メガワットの電力を供給する契約を結んだと発表した。

オクロは、対話型人工知能(AI)「ChatGPT(チャットGPT)」を開発した米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)が会長を務めている。

発表資料によれば、オクロが今後建設する原子炉からデータセンター企業への電力供給で基本合意したことで、オクロの契約見込み容量は計約2100メガワットに達する。契約先の社名と電力供給のスケジュールは開示していない。同社はカリフォルニア州サンタクララに本社を置く。

米国では電力需要が急増。経済の大半を電化する取り組みや、テクノロジー各社が膨大な電力を必要とするデータセンターを利用していることが背景だ。

そのため、オクロのような次世代原子炉の開発を目指す企業を含め、二酸化炭素(CO2)を排出しない原子力発電への関心が高まっている。ただ、こうした企業が市場に自社テクノロジーを投入できるようになるまでには、まだ数年を要する見通し。

オクロのジェイコブ・デウィットCEOは資料で、「顧客からの力強い反応はオクロのクリーンで信頼性が高く、手頃な価格の電力ソリューションに対する信用の表れだ」とコメントした。

オクロは15メガワットもしくは50メガワットの発電容量を持つ小型原子炉の開発を進めており、最初の原子炉は2027年に稼働開始予定だと先に明らかにしている。従来型の原子力発電所は一般的に1000メガワット前後。

原題:Altman-Backed Oklo Inks Nuclear Power Deal to Feed Data Centers(抜粋)

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